野中光正展 「昭和四十五年の夏」画集刊行記念展と併せて

2017.2.2(木)~ 2.11(土)会期中無休
11:00~19:00(日曜日/最終日は17:00まで)

ある時
私の絵を見た人の心を
ほんの一瞬でも
横にずらすことができれば
ただただそれだけで……
生を受けてよかった。
野中光正

 画業の軌跡をたどる作品展を毎年続けて、今年は八年目。今回は作家が二十一歳の夏に、下町の風景を描いた五十枚ほどのコンテデッサンを一箱に纏めた画集「昭和四十五年の夏」の刊行記念と併せた企画展です。
 忠実にその場を写し取って描いていた初期の画集作品も圧倒的な存在感ですが夢中になる対象が次第に変わり現在の抽象作品へ至る、その過程の作品も意外な発見などがあり興味深くとても見応えがあります。いみじくも今回は具象と抽象、初期から中期作品が同時に並ぶ少々欲張った構成なので、変貌のさまがより身近に感じられると思います。
 楽しんでご覧いただければ幸いです。
磯貝延子

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